2013年5月18日土曜日

『採用基準』

『採用基準』
伊賀泰代

元マッキンゼーでコンサルタントをしていた著者の体験談を元に、企業や個人の在り方を啓蒙していく一冊。
特に日本の大学生は読むべき一冊と言える。

最近では日本の一括新卒採用や終身雇用システムなど、日本企業の文化に疑問を持つ若者も増えている。私も漠然とした疑問を持っていたのだが、この本を通して、その考えを整理することができた。

現在の日本に足りないのはリーダーシップ。作中でも何度もリーダーシップという言葉がでてきた。リーダーシップというと、日本ではスティーブジョブズのようなカリスマリーダーを思い浮かべる人が多いが、実際は違うという。
今後重要になるリーダーとは、簡潔に纏めれば、自ら問題を発見しどうやったら解決できるかを考え、主体的に動く人と言えるだろう。

いつかTEDでDerek Siversが、この世の全ての人がリーダーになろうと思ってもダメで、それをフォローする人こそ重要と述べ、私はそれに共感した。しかし日本人である私が解釈した”フォロワー”とは随分日本人的な考えに傾倒していたように今は思える。
たとえ、フォロワーという立場であっても、リーダーシップは要求されるのだ。

自分にこういう考えがあって、だからこの人をフォローするという主体的な姿勢が非常に重要なのだ。
これまでフォロワーというと、リーダーの下でリーダーを支える縁の下の力持ちとしか考えていなかったが、それは違う。

リーダーシップを中心に、リーダー不在の日本にメスを入れていく、そんな一冊だった。
 今後、日常のあらゆる場面で、主体的に考え、行動していきたいと強く感じた。


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