『茶の本』
岡倉天心
100年以上前に、ニューヨークでも出版された一冊。
茶に関して書かれた本で、世界中で読まれているもの。
幼い頃、お茶といえばただの飲み物だったが、年を取るたびにそれに対する意識は変わってきた。
おそらく日本という社会で生活しているうちに徐々に個人にしみ込んでいくものなのだろう。それが文化というものなのだろうかとも思ったり。
本書では、茶の期限、種類など詳しく説明している。また、茶と禅、あるいは芸術鑑賞などについても解説している。そのため、海外に行く前に日本人が読み、他者に広めていくという目的でもいい。
外国に行くと、もちろん現地の文化に触れる機会が増え、それを理解することが求められる。しかしながらこれ以上に求められるのは、自国の文化をどれだけ知っていて、それをいかに面白く、うまく説明できるか、という点である。
日本人が日本にいて感じないこと、気付かないことは、自身がマイノリティとなった環境で初めて強く感じることが多い。
近年、しばしば国際人だとか、グローバル人材という言葉があるが、彼らこそ、自国の文化や自国に関する知識が多いことが求められる。
0 件のコメント:
コメントを投稿