2013年5月8日水曜日

『池上彰の政治の学校』

『池上彰の政治の学校』
池上彰

昨今の時事問題解説番組の増加によって、日本人で彼を知らない人はいないだろうと推測される池上さんの一冊。
これまた、政治の基礎の基礎を非常に分かりやすく解説しています。

私の専門は広く言えばまさに政治経済なのですが、本当にわかりやすい。
専門として勉強している人でも、他人、特に子供にも分かるように政治を解説するのは少し難易度が高いことです。

選挙、政党、官僚、ポピュリズムなど広く浅く解説しています。
ネット選挙に関する章もありましたが、ここだけは内容が希薄です。

冒頭でも述べたように、非常に分かりやすい一冊なので、超超入門として読むのはかまわないと思いますが、これだけで理解した気にはならない方がいいと感じました。

また、池上さん本人の意見も極めて少なく、この本からだけでは彼の政治に対する見地などが分かりづらく、曖昧に感じます。今回の執筆の目的は自らの立場を表明することではないとしても、意見が少なすぎます。

巷でたまに言われることですが、メディアに露出している姿だけで判断すれば、池上さんはジャーナリストではなく、単なる学校の先生のようです。というのも、何が原因なのか知りませんが、自分の意見を全面に出すことは稀です。
一言で言えば、発表報道する個人、と表現するのが妥当ではないかと本書からも伺えました。

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